ボゴタの隣町、コタにビオパルケ(バイオパーク)なるものができたと新聞に書かれていたので行ってみました。
新聞記事にはあまりたいした情報がなく(地図さえ適当でした。迷うほどいろいろなものがある場所ではないので着くことは着いたのですが)、行ってから、入場料がひとり1万ペソであることが発覚。1万ペソがものすごーく大金というわけではありませんが(500円弱)、サービスなり、場所なりに見合ったお金を払いたいです。ここは見るからに小さな場所で、1万ペソは高いのではないかという気がしたのです。
しかし夫が入りたいと言うので結局ふたり分、2万ペソ払って入場。結果的には、ちゃんとその入場料分の満足感を得られました。
ただぼーっと見て回る、ボゴタの植物園みたいなところかと思ったのですが、ちゃんとガイドが付きます(植物園も希望すればツアーには入れます)。慣れれば勝手に見て回ってもいいようです。
まず案内されるのは森に隠れたようなこの小さい教室。


この若いお兄ちゃんがガイド。ここでまず短いビデオを見て、コロンビアをはじめ世界が抱える環境問題と、この公園が意図するところを簡単に学習します。
その後、教室内部に置かれた骨格や羽根の標本などで動物の身体のつくりや生活などを、ガイドくんがざっと説明してくれます。

教室の後ろの方には、都市生活者にとって最も身近な動物たちが暮らす部屋があります。左側はドブネズミの部屋。右はゴキブリの部屋です。コロンビアの、というか高地だからかもしれませんが、このあたりのゴキブリは日本のものに比べるとごく小さいです。

こちらは右がハツカネズミの部屋、左がボア・コンストリクター(蛇)の部屋です。ボアはあんまり身近じゃないかも……。ここに並べられているコンセプトがやや不明ですな。
遠目なのでわかりませんが、各部屋にはちゃんとそれぞれの動物たちが暮らしています。ゴキブリの部屋には300匹くらいいるそうですが、たぶん自然繁殖すると思うのでもっといるかも。

別の小屋に移動し、イグアナやカエルを見せてもらいました。
これはアマゾンにいる猛毒のあるカエルだそうです。触れるだけで30分以内に死に至り、毒が回るのを防ぐためには触れた場所を切り落とすしかないとか。
この説明をしたときのお客さんの反応を見るのが、ガイドくん的にはハイライトの場面なんじゃないかと思います。
ただ、カエルは特定のアリを餌とし、それで毒を合成するため、そのアリがいない状態でここで飼育されているカエルには毒はないそうです。
日本語版 Wikipedia のヤドクガエルの項にもそんな説明がありました。
「そのためコオロギやショウジョウバエ等を餌に長期飼育された個体や飼育下繁殖個体では毒を持たないとされる。」
この「とされる」が非常に不安なんですが。

ガイドが交代してさらに別の小屋。蝶の部屋です。
高温に保たれているようで、やや暑いです。

こんな感じであちこちに蝶が飛んだり止まったりしています。

この部屋にはほかに、カメとカモが同居しています。カメには子供がいるようなことをガイド氏(最初のガイドくんよりやや年上でした)が言っていましたが、それは見えませんでした。
蝶もカモもカメも、そこらを普通に飛んだり歩いたりしています。うっかりするとカモを踏みそうで怖い。

コウモリの群れではありません。さなぎです。さなぎには専用のカゴがあるようです。

隣の部屋には鳥がたくさんいました。さっきの部屋のカモがなぜひとり(一羽)かというと、ほかの鳥と喧嘩するからだそうです。
さらに別の小屋へ。ここはちょっとものものしいです。おそらく今の時点での目玉でしょう。

鷲の部屋。
「アギラ・アルピア」と言ってたと思うのでオウギワシでしょうか。ただ、ガイド氏は14kgあると言っていましたが、Wikipedia の記述を信じるならそれは大きすぎるような。英語 Wikipedia には12.3kgのものがいると書かれていますが、それはあきらかに太り過ぎという書かれ方だし。14ポンド(7kg)の間違いではないですかね。それでも十分大きいし、襲われたくないことはたしかです。鳥ってたしか骨が軽いから、体重に比べて大きいんですよね。
人はある程度保護された通路を歩きますが、その保護は木の枝を組み合わせただけ。大丈夫なのか、これ。
「写真を撮っていいですか」と聞いたら、「フラッシュなしで」と言われました。
しかし鷲の居住空間のメンテナンスなどをする場合には完全装備などはしないそうです。ふたり一組で入り、ひとりが棒などで鷲の気を散らしてもうひとりが作業をするのだとか。
見学はこれで一通り終わり。説明もいろいろあったし、さまざまな動物(主に鳥)をじかに見られて満足です。その後、オプションとしてまだ何もない山道を少し歩いて登りました。突き当たりの場所で、たまたまハチドリを見られました。
今オープンしているのは第一段階で、次の段階では哺乳類が見られるようにするそうです。ジャガーとか。
ジャガーも木の檻に入って見るのかしら……。
運営は完全に民間が行っているようです。なかにカフェテリアがあり、この日は子供の誕生パーティが行われていました。子供たちがこの施設の目玉のお客さんというか、この国の環境問題を改善するに当たって子供たちに教育を施したいというのが主旨のようです。

この場所はレセルバと呼ばれるネイティブ居留地のなかにあります。このネイティブの人々はあまりフレンドリーではないらしいのですが(夫の話による)、コタは最近ボゴタのベッドタウンとして開発が進んでいて、このすぐそばまで新しい住宅地ができつつあります。
ネイティブの人たちとそうでない人たちがうまくやっていけるといいのですが。

山の上からはボゴタの端っこも見えました。
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COMMENT
私も行ってみたいです
コタって分かりにくいば場所が多いように思うんですが、このパークはCalle80のほうから行くんですか?
無題
うちはCalle80から行くので記憶がちょっと曖昧ですが、反対側(Suba?)から行くときは、右に行くとコタの中心部という分かれ道を左に曲がるんじゃないかと思います。
その街道の山じゃない方に、蝶を描いたレストランの看板が出ているんですが、その向かい側に公園に入っていく道があります。
ここには「コレヒオ・ヌエボ・レイノ・デル・グラナダ」というような名前の学校の看板が出ていて(ヌエバ・グラナダではありません)、それが一応目印になっているみたいです。しかし学校自体は街道からは見えません。
説明しているうちにだんだんわかりにくくなってしまったような……。
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無題