メデジンドライブ(往復)の総走行距離は1151km。ただしこれにはメデジンから近郊に行った日帰り旅行も含まれています。ガイドブックによればボゴタ-メデジンの距離は約400km。これは車の距離計から計算した数字とだいたい一致します(ちなみにガソリンは1ガロン6700ペソくらい。換算すると1リットル101円ほどになり、産油国の割に安くない)。
日本にいる私の弟が住んでいる近畿地方から奥さんの実家のある東北まで車で行くと12時間くらいかかるらしいので、ボゴタ-メデジンと同じくらいの距離なのかと思ったら向こうは片道800kmでした。
この差はやっぱり道路の整備状況の差でしょう。
こちらも一応有料道路というか、ところどころのポイントでお金を払うようになっており(日本の高速道路のように距離に応じるわけではなくそのポイントを通ったら一律料金を払う。場所と車種によって料金は違います)、幹線道路の整備状況はさほど悪くありません。

コロンビアでは道路に穴が開いてないだけで御の字なんですよ!
ただ、信号こそないものの日本の高速道路のようにクローズドじゃないので町を通ればスピードを落とさざるを得ないし、路肩には歩行者が歩いているし、あんまりスピードは出せません。何よりもボゴタ-メデジンの場合、平らなのは中央の暑い場所だけで、あとはくねくねした山道ばかり。
鉄道が発達していないので物資の輸送はトラック頼り。こんなトラックがいっぱいです。

信号はありませんが、ときどき工事などで渋滞します。山道で渋滞するとこのような光景に。

信号がないのは車優先だからじゃないかと思いますが、治安上の理由もあるのかも。何もないところで止まるのは危険ですから。
最近は休暇時期などに軍などの車が先導し、民間の車が列を連ねて移動するカラバナ(キャラバン)という方式での旅行もありますが、普段でも主要街道はポイントポイントに兵士が立っています。その写真はありませんが。
バスなどは止められて乗客がチェックされることがありますが、乗用車はターゲットではないようで、止められたのは1度だけです。止めたら若い兵士が
「軍のガソリン代に協力していただけませんかー」
と言ってきました。どんだけしょぼい軍隊だ。
本当にそれでガソリンを買うと思ったわけではありませんが、1000ペソあげました。ほら、相手は銃も持っているし。それでガセオサ(炭酸飲料)でも買うがいいさー。
実はこの直後にもう1回止められかけたんですが、「ご苦労さん。さっききみの同僚にも止められたよ」と夫が言ったら、行っていいという身振りをされました。同じ車に連続してたかるのはまずいという暗黙の掟があるのか?
道中で最もショッキングだったのは車を止めてお金をせびろうとする子供たちの存在です。彼らが出没する場所は限られており、だいたいメデジンと低地の中間です。
彼らは道の両側でボロ布をつないだような紐を持って立ち、車が止めようとします。本当に止まる車があるとは思えませんが、かなりの数の子供を見かけたということはたまに収穫があるのかもしれません。車がスピードを落とさず止まる気が無いことがわかると紐を下げて車を通します。実際、車を止める力のある紐ではありません。持っているのは子供だし。
服装的には垢抜けてはいないけど普通の田舎の子の服で、さほど困窮しているようには見えませんでした。それはこちらからはわかりませんが。おそらく大半は遊びでやっているんじゃないでしょうか。私たちも止まらなかったのですが、何かあったときに危険なのは本人たちです。例の兵士たちのすぐそばでやってる子もいました。兵士は知らん顔です。そういう子供がどうなろうと知ったことじゃないんでしょうね。
このあたりの山道は止まるポイントがないのでそういう手段に出たのでしょうが、平地だとスピードが出やすいせいか、町のそばを通るときは地面をかまぼこ型に盛り上げた部分が作られています。

そうするとスピードを落とさないわけにいかないので、そこにすかさず物売りが。この写真の人はパパイヤを売ろうとしていました。ここには映っていませんがCDを売る人も一緒にいました。私は海賊版はなんであろうと買わないことにしていますが、長距離ドライバーにCDを売るというのはニーズとしてはアリですね。また料金所の入口にも物売りは何人かいました。たくましいです。
坂道を上るときにトラックにつかまるサイクリストも。これって危なくないんでしょうか。

メデジンに入る道も常にすごく渋滞しているようです。工事中の部分があったので、いずれ改善されるのかもしれません。