去年の終わりに車を買いました。一昨年の12月にレンタカーでメデジンに行ったこともあり、夫はまたも旅行に行きたがっていたのですが、車を買ったばかりなので節約しなくては。さらに、11月頃からの(もっと前から?)雨続きにより、コロンビア各地で地盤が不安定になっていたり、道路事情が良くなかったりするので遠出はとりあえず延期し、近場を回ってみることにしました。私は小さい町とか見て回るのが好きなので、むしろその方が歓迎です。
年末の日曜にはボゴタから50kmばかり離れたフォメケという町に行きました。モンセラーテの山を越え、チョアチという町を過ぎた、山間の町です。ボゴタを出る時に知ったのですが、この道は月~土の日中は工事中で通れないらしい。やっぱり雨の影響でしょうか。
夫がフォメケを選んだのは大きい市場が開かれるらしいからです。道はくねくねで犬は酔ってしまうし大変でしたが、天気は良く、フォメケは可愛い教会を備えた可愛い町でした。

この辺は2000mよりも低いようで、けっこう暑いです。通り道にあったいちばん低いあたりの町では道路沿いのプールで子供たちが泳いでいました。
山間なので町全体が坂。ホテルもあったりしますが、道はこの通り。

昼食を摂ろうと思いましたが、町のレストランだとそれなりに通りも混んでおり、車を止めるのがちょっと大変です。犬を繋いでおく場所もほしいし。
というわけでいいところはないか、夫がそこらのおじさんに聞いてみました。彼が教えてくれたのが「マルタの店」。町の外側に向かって坂を上がり、ちょっと走ったところにあるとのこと。
その坂には一方通行の標識があって外側に向かうと逆向きなんですが、街の中心部でなければ逆行しても問題ないらしい。というかあとで戻ってくる時に気がつきましたが、逆行しないと坂の上やその先に行くことができません。
坂を登りきったらあとは未鋪裝路で、「ほんとにこの先に店なんかあるのか?」と思ったらほんとにありました。小さな店ですが、町の人なら誰でも知っているんじゃないかという雰囲気。レストランではなく、チョリソとかそういうのを出す店です。

この写真の一皿でだいたい5,000ペソ。主食は芋で、あとは豚肉の角切りみたいなのとかチョリソとかモルシージャ(豚肉の血で煮た米の腸詰め)とか。お腹いっぱいです。休日に郊外に出かけたら、食事はだいたいこういうのが主流です。
ところで市場はどうなったかというと、場所は見たんですがからっぽで誰もいません。朝のうちに終わってしまったのかと思ってマルタに聞いたら市場は夜開かれるとのこと。えー! 決して便利な場所ではないので、ほとんど地元民しか来られないような気が。
ただ、ここに来る時、トイレを借りるためにチョアチの市場に寄り(トイレは有料500ペソ)、それだけでは悪いのでグラナディージャを買ったりはしたんですが。この前ボゴタ市内の市場で買った時は5個で2,500だったグラナディージャが1ダースで3,000ペソ。味も夫によれば感動するほどおいしかったそうです。もっと買い物しておけばよかった。
帰り道、寒くなってきた道端のカフェテリアでちょっとコーヒー(写っているおじさんはよその人です)。

そこからふと見上げると、切り立った崖が。

ただの崖ではありません。ここには帰り道が通っているのです。来る時も山道だなーとは思っていましたが、これほどとは。この崖の道の外側の車線を走りながら助手席から見る景色は足がすくむようです。まあ、メデジンからの帰りにボゴタへ上る道から見えたマグダレナ川ほどの迫力はありませんが(あの時、高低差は2,000mくらいあったと思います)。そういうところを走っている時は止めるところもなく、写真がないのが残念。